部品代は2万円ちょっと。(ポンプ-パッキン付き・ホース2本含む)
外注したらいくらするんだろう?4〜5万円くらいかな?
因みに、タイベル交換は、プーリー等ベアリング交換も行わなければならないので、部品代(Assy)だけで約6.5万円する。(たしか・・)
---作業を終えて---
直列式のエンジンでは、WPを交換するのにタイベルやカムスプロケットの脱着はあまり無い。
いわゆるファンベルトの脱着だけで済む場合が殆ど。
要するにタイベルの交換よりも大変な作業なのだ。
工具はプーリーやスプロケットプーラーとトルクレンチがあれば何とかなる程度。スペースが狭いのでエアラチェットがると作業性は格段に上がる。
ついでにパワステポンプのオイル交換も実施した。
ラジエタ側からオイルの戻りのクーラーホースがあるので廃油とし、ポンプに新しいオイルを注入しながらエンジンを回すと古いオイルは排出され、新しいオイルが充填される。
これによってハンドリングの感じが変わる。
パワステオイルはATF(オートマチックオイル)で、SVXはデキシロンとなっている。
作業は面倒だったけど、周囲の点検・清掃も兼ねて行えば車にとっては良いことかもしれない。
勿論、自分で行った場合に限られるが。
作業時間プーラー製作・点検・清掃も含めて約10時間。
当たり前だけど、ふつうに始動した。
ベルトなどの状態を見て再調整を行う。
LLCもヒーターを解放にして減り具合を確認し、補充する。
エンジン始動!
先に電動ファンを取り付けした方がスペース的に作業性がよい。
LLCは全部で7Lなので、3.5Lを原液で、残りは水を入れる。因みに、地下水は不可なので妻の実家から持ってきた水道水を入れる。
最終工程です。補機類の取り付け。
クランクプーリーの合いマークの確認。
3つのうち一カ所でもずれていると、エンジンはかかりません。このエンジンはカムとピストンが非干渉なので破壊されることはないが、干渉タイプだとエンジンはお釈迦様。
右と同じように合いマークの確認
カムの合いマーク、ベルトの合いマークが一致しているか確認。
中 央
タイベルカバー
パワステポンプ
取り付け完了!
タイベルを付けているうちに、合いマークがずれないように、ベルトの合いマークともきっちりと一致させて取り付けます。
タイベルを付けるまでの準備が整いました。
左右のカムスプロケットとクランクプーリーの位置をエンジン側の合いマークにそれぞれ合わせます。
この辺はシビアなところなのですべてトルクレンチで規定通り締め付けを行う。シリンダのロックピンは取り付けたまま。
シャフトを引っ込めたらピンで固定。修理書では「銅線」となっているが、細い六角レンチを使った。ピンはタイベルを設置してから引き抜く。
縮めたシリンダー
シリンダーとテンショナープーリー
準備OK
タイベルの取り付け
右 側
左 側
カムスプロケットを取り付けた後、オートテンショナーのシリンダーを戻す。
プレスで焼く5ミリ出ていたシャフトを3分間かけゆっくりとて引っ込める。勿論万力でもOKです。
オートテンショナー
サーモスタットと、カバーを付けてから、エンジン本体に取り付け。
パッキンは、吸入側・ブロック側・サーモ側の3つがついている。ついでに細いホース2本も新品に交換。
WPの内側。
見た目はきれいです。パッキンは金属製なので液体パッキンは不要みたい。
外したWP
手で回した感じでは特にガタのようなものは感じられなかった。サーモスタットは再利用ですがパッキンは交換。
パッキン跡はオイルストーンで軽く清掃です。
WP跡
これでやっとWPを取り外せます。
WPの固定ボルトは1個だけ肉眼で見ることのできない場所にある。
ミラーを使ってやっと見られる。
カムスプロケットを外した後
カムスプロケット
外したWP
新旧WP
取り付け
信じられません。WPを外すのにカムスプロケットを外さなくてはなりません。
薄いリブがついているのでパイプレンチは使えない!プーラーの製作です。廃材の鉄パイプと太いボルトを使って作りました。
メカニカルな感じと、輝くプーリーが美しい。
見た目はきれいですが、美人と一緒、だまされてはいけません。
タイベルはオートテンショナーなので、テンショナープーリーのシリンダーを外します。
するとベルトが緩み、外すことができます。
タイベルの取り外し
こいつが犯人のWP
美しい・・
カムスプロケットの取り外し
水平対向エンジンなので、長いタイベルが複雑に設置されています。
WPはキャップのようなプーリーです。
カバーは3分割。タイベルが露出します。
中は比較的きれいです。
タイベルのカバーが分かりやすいですね。かなり汚れています。
本当は専用工具を使いますが、そんなもの無いのでプーリーにアルミ板を挟みパイプレンチでプーリーがとも回りしないように、「エイッ、ヤー!」とスピンなハンドルを回します。します。ナットは23ミリ
おっきいのが2個。外すとき、ラジエタフィンにシュラウドが当たるので注意が必要です。
プーリーとテンショナ
電動ファン
クランクプーリーの取り外し
プーリーを外すと
ベルトが複雑
タイベルカバーを外すと・・
ベルト類とテンショナー、電動ファン2個、チャコールフィルター等を外します。
因みにチャコールフィルターはガソリンの揮発を防ぐためのものですね。
外したパワステホースとアッパーホース。オイルがドロドロです。
パワステポンプ、電動ファンなどの取り外しにかかります。
ラジエターキャップを外して、ドレンボルトをひねると出てきます。
WPはかなり奥にあります。タイミングベルトのさらに奥、道のりは遠い。
LLCの抜き取り
補機類の取り外し
パワステポンプとアッパーホース
ベルト類の取り外し
さて開始です
やはり来た! もう15万キロも走行しているのでそろそろと思っていたら、とうとう来てしまいました。
ポンプからクーラントが漏れている。
異音は特にない。水漏れだけ。エンジン停止中もパッキンからしっかりと漏れている。
そう言えば、SVXのウォーターポンプはタイミングベルトで回している。と言うことは最低でもタイベルを外さなければならない。
丁寧にやると私の腕では1日では終わらないのではないだろうか。
せっかくそこまでやるのなら、パーツの清掃なんかもやってしまいたいし・・。
作業のこの日、最低気温は何と。マイナス24度!!
感 想
検査は厳しくなったことがはっきりと分かる。特にライン前の検査。去年くらいまでは1台当たり2〜3分だった。
しかし、今回は長い場合10分くらいかかっている。それだけ厳しくなっている。
加えて人手不足がよく分かる。
検査車両が増えてくると3ラインをフルに使って検査を行っていたが(例えば再検査などの場合に空いているラインを使ってやってくれた)、人手が足りないためにラインをフルに使うことが出来ない。
私の場合も、他のラインに入りたかったのだが、人手不足でラインを開けられないという。
そして、一人の作業量がかなり多い。余裕など全くない感じだ。
見ていて気の毒になってくる。しかし、質問には非常に丁寧に分かりやすく答えてくれる。
気の短い人には出来ない・・、私にはとうてい出来ないと思う。「黙って並んでろ!質問するんじゃねぇ!」と、言ってしまいそうだ。
係の人は本当に偉い!立派!
「合格印」を貰った検査シートを持って、陸運事務所へ。
窓口に渡して待つこと5分。
新しい「車検証」を頂いて帰るだけ。
帰り際、窓口の人は「有効期間のステッカー貼って下さいね」と、必ず言う。
心の中で 「そったらもの貼れるが!」と言いながら、帰る。
実際、私はシールを貼ったことがない。
ヘッドライトをハイビームにしているだけでよいので、写真を撮るのも余裕たっぷりです。
結果は左右とも「●」です。
再び印字をして、これで検査終了。
係の人に検査シートを渡して「合格印」を貰います。
でも、どうして「×」だったのか・・。
考えられるのは車が水平じゃなかった。
テスターが狂っている。
のどちらか・・。
今度の休日に検査です。納得が出来ない!
ガッカリです。
ヘッドライトの光軸検査中!
やっと順番が来た。
前の車はディーゼル車なので、排ガス測定を行っている。
前の車が進んだら再度突入!
待ち時間・・・
なんと、待ち時間だけで約50分!!
再検査を受ける場合、検査をしなくても良いカ所を除外してヘッドライトの検査だけを行う。
慣れている人は、自分で設定出来るが、ユーザー車検の場合は係の人が設定してくれるので不安はない。
ただ、じっとしているとまた同じ検査をする事になるので、分からないことは係の人に聞けばかなり丁寧に教えてくれる。
屈辱の再検査でもう一度ラインへ!
ヘッドライトの光軸が「×」だったので、調整して再検査を受けなければならない。
適当には出来ないので、近くの「民間の検査センター」に行って、調整して貰う。約1,000円なり!
ハンドルを繰り返し左右に回して、ガタの検査、インナー・アウターブーツ検査、揺れによる足回りのガタ検査、主要ボルトの緩み検査などを行う。
ここで問題があれば一緒に下に降り、状況を丁寧に説明してくれる。
私は勿論「●」
→「印字」
ここが終わったら、ガソリン車は<排気ガス>測定→「印字」を行ってライン検査は終了。
下回り検査
サイドスリップ
ヘッドライト検査:ヘッドを遠目にして待つと、テスターが自動的に移動して光軸と照度を測定する。何度見ても良くできている。
OKならば電光掲示板に「●」アウトなら「×」が点灯する。で、結果は・・、えっ!まさかの左右とも「×」
!オイオイ〜! クソッ!再検査だ!!
フットブレーキ「●」・サイドブレーキ「●」・メーター精度「●」
結果にかかわらず、検査シートを機械に入れバチンと「印字」する。
サイドスリップとヘッドライト、フットブレーキ、サイドブレーキ、時速40キロでのメーター精度検査
画像では見にくいけど、右上に電光掲示板があり、指示の通り操作を行えば簡単に済んでしまう。
いよいよ緊張のライン検査。
と言っても、私は結構ユーザー車検をやっているのであまり緊張はしなかった。写真を撮る余裕があるし・・。
「進入」の表示で前進。
いよいよ検査ラインへ!
検査ラインに入る前に、保安部品の検査が行われる。
奥に見える建物が検査ライン。一度ラインにはいると全て無人で行われる。
個々での検査は、エンジン番号・車台番号の確認、スモールライト・ヘッドライト・ウィンカー・ハザード・ストップランプ・ナンバー灯・ホーン・シートベルト・メーター類(ウィンカー点滅・ハイビーム表示・サイドブレーキ表示、フロントドア・フロントガラスにシールやステッカーが無いか確認、ホイルナットの締め付け確認、アルミホイルの適正規格表示等がチェックされる。
商用車は全高・荷台のサイズが測定され、ディーゼル車は排ガス測定がされる。
この時点で「×」がると検査シートにその旨が記入されるが、そのまま検査ラインで検査を受け、修理後再度ここで検査を受ける
ライン前検査
朝一番の「1ラウンド」を予約したので8時半頃に <陸運事務所> に到着した。
鉄パイプで製作したプーラー。
プーラーは一応フリーサイズ。
おニューのWPと外したWP。
新しいパーツは気持ちがいい!
予約は事前に電話で行った。アンサー方式で、予約日・時間(ラウンド)を電話のボタンを押して予約を行う。
(1)検査場に到着したら次の行程で行う。
1.陸運向かいの<自家用自動車協会>へ行って、継続検査申請書の購入・重量税印紙の購入・自賠責の支払い・リサイクル券の確認、等を行う。
2.継続検査申請書・重量税印紙の貼付、検査シート各々に必要事項を記入する。
(2) 次に陸運事務所に行って窓口に検査の申請を行う。(上記の書類提出)
不備がなければ書類返され、検査ラインに行くように指示される。
※ユーザー車検は「1コース」を指定される場合が多い。
全部で3コース(ライン)あり、1コースはユーザー車検と業者。
2コースは業者用。3コースは新車用など、一応原則として決められている。
全ての作業が終了
下回りの洗浄
車検は昨年に比べるとシビアになった。
フロントドアのガラスには一切のシールが不可。全席のシートベルトの確認。
マフラー交換している車は、ライン前に音量測定。ディーゼルはライン前に排ガス測定。
ライン内は従来と変わっていないが、係の人はかなり忙しそうだ。
ラインを終了しても最終担当の人が戻ってこなかったり、初めての人には不安がありそう。
前回車検後、ヘッドを交換して調整していなかったので改めて調整する。
何もしていないのに狂っている場合が意外と多い。
車検で最も引っかかりやすい所。
タイヤのエアを規定量入れてから行う。
左右・上下を調整する。
テスターがあると非常に簡単に出来るが、設定値は自分である程度考えてしなければならない。
例えば、左のヘッドは光軸をあまり左に寄らないようにしたり、右のヘッドは少し左向きにして低めにするなどするなど、検査が通りやすいように設定する。
また、テスターは水平に正しく設置し、車もほぼ水平な状態でないと正しい調整は出来ない。
ライトの光軸調整
キャリパ固定のボルトはネジロック材を塗る。規定のトルクで締め付け。
終了
エア抜きバルブにホースを差し込み、フレアナットレンチで緩めたら、ブレーキペダルを踏み込んで古いオイルを排出する。バルブを閉めたらペダルを離す。これを数回繰り返すと新しいオイルがブレーキホースにまわり始める。
ブレーキオイルの交換
ブレーキパッドの外側に貼りつけてある板の表面に薄くグリスを塗ると「キーキー」音が出なくなる場合がある。ピストンとの接点になる部分。
グリスを塗る
普段チェックはしないので一応残厚を確認する。フロントで8ミリ、リアで5ミリあるので問題なかった。この辺はダストが多いのでエアで飛ばす。
ブレーキパッド
ブレーキオイル(DOT4)
DOT3とかDOT5もあるけど、一般にはこれでよい。
ブレーキオイルの交換とはいっても、抜いてから入れるのではなく、パワステオイルやクーラント交換と同じように、抜きながら継ぎ足しを行う。
オイルはDOT4(ドット4)を使えば問題ない。
オイルが古くなったり劣化すると赤みが差してくる。天ぷら油と全く同じ感じ。
しばらくブレーキオイルを交換していなかったので交換することに。
この車は四駆なので、全車輪にドライブシャフトにブーツが付いている。
もしブーツが切れていたりすると絶対に車検は合格しない。インナー、アウターともしっかりと確認する。
ブーツの確認
車検には関係ないけど一応ベルトの張り具合を見ておく。
車検ではエンジンルームはエンジン形式を確認するだけなので特に何もしない。
もうすぐ車検、自分の車は日頃見ているので車検だからと言って特別な整備はしない。
検査ラインを通るだけの整備を行う。
アライメントが狂うようなことはしていないので無視。
見る場所はエンジンルーム・ブレーキ回り・ライト・保安部品・室内。これらのカ所の重要な所だけを簡単にチェックするだけ。
すぐにリフトアップ。
リフトを設置してから無理な姿勢をしなくても良くなったので楽になった。
激しいオイル漏れがないか、ブーツに裂けがないかなど目視で確認する。
← SVX TOP
← SVX TOP
私にとって3台目の<SVX>とお別れしました。
1台目は現在茨城で元気に走っています。
2台目は残念ながら廃車に。
そして、3台目は昨日、静岡県浜松市に到着しました。
出来ることなら、大切に長く乗り続けて欲しいと願っています。
過去に乗り継いで来た車の中でも最も愛し続けた車でした。
昨年1年はあまり乗らなくなってしまいましたが、それでも無くなるとちょっと寂しい。
SVX最後のショット
平凡な1枚ですが、綺麗にしてお別れしました。